普及版 字通 の解説
12画
[字訓] たのかみ・たおさ・たつくり
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 形声
声符は(しゅん)。は厶(し)(耜(すき))を頭とする神像の形。とは田神をいう。〔説文〕十三下に「農夫なり」とする。〔詩、風、七月〕に「田至りて喜((し))す」の田を、〔伝〕に田大夫とし、〔箋〕にその田大夫に酒食を供する意とするが、〔周礼、春官、籥(やく)章〕に「土鼓をつて、以て田を樂します」とあって、田神を祭ることをいう。田はまた司嗇(ししょく)ともいい、〔礼記、郊特牲〕に「(さ)の祭や、先嗇をとして司嗇を祭る。百種を祭りて以て嗇に報ずるなり」とその祭祀をいう。金文に字をに作り、「正す」「(なが)く」のような用法がある。允(いん)はおそらく厶(耜)を頭とする人の形で、と立意の同じ字であろう。
[訓義]
1. たのかみ。
2. たおさ。
3. たつくり。
4. 俊と通じ、すぐれる。
[語系]
tziynは嗇tzikと声近く、農耕に関する語。田を嗇(しよく)、また先嗇という。
[熟語]
儒▶・臣▶・望▶・民▶・明▶・良▶
[下接語]
田
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報