シリフカ(読み)しりふか

日本歴史地名大系 「シリフカ」の解説

シリフカ
しりふか

アイヌ語に由来する地名。コタン名のほか、河川の名称としてみえる。正保日本図(高木崇世芝氏蔵)に「シリフカエソ」とみえるほか、「しりふか」(津軽一統志・狄蜂起集書)、「しりぶか」(元禄郷帳)、「シリブカ」(蝦夷志)、「尻ふか」(享保十二年所附)、「尻深」(松前地図)などと記される。「津軽一統志」に家一〇軒ほど、「船澗有 かんねくるま持分」と記される。一六七〇年(寛文一〇年)六月「しりふか」の大将カンニシコルがノナマイの澗(現積丹町)で津軽藩家臣に「拙者共殺申候子細は、前々志摩守様御代には米弐斗入の大俵にて、干鮭五束宛御取替被成候、近年蔵入仕置に罷成、米七、八升入にて干鮭五束宛御取替被成候」「余り迷惑に存近年は度々御訴訟申上候得共、年寄たる蝦夷共我儘申候間、毒酒にて年寄狄の分御たやし、若狄計に可被成御相談にて、はしはしにて右の酒にて相果候由及承、しりふかの狄共気遣に存、御酒も不申受、迚もケ様に御たくみ被成候て、末に御たやし可被成と候」とシャクシャインの戦について説明したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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