シリヘツ(読み)しりへつ

日本歴史地名大系 「シリヘツ」の解説

シリヘツ
しりへつ

漢字表記地名「尻別」のもととなったアイヌ語に由来する地名。コタン名のほか、場所や山岳の名称としてみえ、「しりへつ」(狄蜂起集書)、「しりべち」(元禄郷帳)、「シリヘチ」(「和漢三才図会」所載蝦夷之図)、「シリベチ」(蝦夷志)、「尻辺地」(津軽一統志)、「尻別」(享保十二年所附)、「知別しるへつ(蝦夷商賈聞書)などがみられる。当地一帯は近代に入って尻別しりべつ村に含まれた。板本「西蝦夷日誌」ではおそらくシリベシの訛りで、水流後方羊蹄しりべし山を巡ってくるからであるという。松前広長「松前志」は「シリは山高き貌、ベシは岩にて、高き岩山の義なり」と説いている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android