普及版 字通 「シン・わざわい」の読み・字形・画数・意味
12画
[字訓] わざわい
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(しん)。は帚(ほうき)に酒などをそそいで、その酒気をもって祓い清める意。〔説文〕一上に「氣感す」とあり、吉凶の祥のあらわれることをいうとするが、邪気をいうことが多い。〔周礼、春官、保章氏〕に「五雲の物を以て、吉凶水旱のること、豐の象(しんしやう)を辨ず」とあり、そのような雲気をという。〔左伝、昭十五年〕「赤のを見る」など、〔左伝〕には象に関する説話が多い。〔周礼、春官、(ししん)〕に「十(き)の法」があり、象を弁ずる法をいう。精気の侵すことをといい、それを帚を以て祓った。所を祓う字は寢(寝)、古くはに作る字であった。
[訓義]
1. わざわいをおこす気、妖気、わざわい、わざわいのしるし。
2. ひのかさ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 サカリ・ヲカス 〔字鏡〕 ヲカス・シフク・サカリ 〔字鏡集〕 ワザハヒ・サカリ・ヲカス
[語系]
・(浸)tzimは同声。(侵)・寢tsimも声義近く、一系の語とみてよい。精気の犯す意と、精気を祓う意とに関している。
[熟語]
威▶・祥▶・尋▶・盛▶・兆▶・氛▶・容▶・▶・▶
[下接語]
雲・海・気・歳・祥・精・大・氛・
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報