ジュートドイッチェ・ツァイトゥンク(読み)じゅーとどいっちぇつぁいとぅんく(英語表記)Süddeutsche Zeitung

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ジュートドイッチェ・ツァイトゥンク
じゅーとどいっちぇつぁいとぅんく
Süddeutsche Zeitung

ドイツの高級日刊全国紙。本部はドイツのミュンヘン。日本語の文章のなかでは『南ドイツ新聞』と表記されることもある。発行部数は42万8000部(2010)で、高級全国紙としては、ライバル紙の『フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥンク』『ディ・ウェルト』を抑えて最高部数を誇っている。日曜日を除く週6日発行(朝刊)。1945年10月にバイエルン州の州都ミュンヘンで、第二次世界大戦後最初に同州で発行される新聞として創刊された。リベラルな論調を展開することで知られ、また編集方針としては、意見と報道を厳密に区別する英米型の方針をとらず、記者の自由な意見を含んだ記事を多く掲載している。同紙を発行するジュートドイッチェ出版社(南ドイツ出版社)はドイツ国内だけでなく、他国の複数のメディアにも資本参加するメディア・コングロマリットの一つで、2000年以降、広告収入などが大きく落ち込み経営危機に陥った。シュトゥットガルト本拠に置く、ドイツ第三の新聞グループ、ジュートウェストドイッチェ・メディエン・ホールディングの資本参加や経費削減策などによって、2003年以降経営の立て直しに成功している。

[伊藤高史]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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