水疱性疾患の一型で、1884年アメリカの皮膚科医ジューリングL. A. Duhring(1845―1915)が天疱瘡(てんぽうそう)から分離、独立させた疾患。白人には多いが、日本人にはまれである。発疹(ほっしん)は紅斑(こうはん)、環状に配列する小水疱、色素沈着など多彩で、強いかゆみを伴う。水疱は表皮下に生じ、水疱にも血中にも好酸球が増えるが、血中抗体は認められない。正常(無疹)皮膚の乳頭部に免疫グロブリン(IgA)の特有な沈着を認めることで診断が確定する。またハンセン病の薬として知られるDDS(「プロトゲン」)が特効的に効くことも、この疾患の特徴である。
[上田由紀子]
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