20世紀西洋人名事典 の解説
ジョージ・ウィリアム ヒル
George William Hill
1838 - 1914
米国の天文学者。
元・アメリカ数学学会会長。
ニューヨーク市生まれ。
大学卒業後、ケンブリッジに行き、1861年アメリカ海軍省航海歴局に務め天体・航海歴の計算に携わる。その後、30年間同地で、天文学研究を続ける。木星、土星運動の難解な長周期相互摂動を解決し、月運動論を発表。同研究はブラウンに受け継がれ、精緻な月運動論として展開された。又、近地点の運動に導入されたヒルの微分方程式はその解に利用された無限次行列式と共に数学界に問題提起をした。1887年イギリス王立天文学会金牌を贈られ、1894年、1895年にはアメリカ数学学会会長を務めた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報