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微分方程式 びぶんほうていしきdifferential equation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

微分方程式
びぶんほうていしき
differential equation

独立変数 x ,その関数 y ,その導関数 dy/dxd2y/dx2,…,dny/dxn の間に成り立つ方程式 f(xydy/dx,…,dny/dxn)=0 を常微分方程式という。また,独立変数 x1x2,…,xr ,その関数 z ,そしてその偏導関数 ∂z/∂x1,∂z/∂x2,…,∂z/∂xr,…,∂n/∂xii1…∂xrir の間に成り立つ方程式 f(x1x2,…,xrz,∂z/∂x1,∂z/∂x2,…,∂z/∂xr,…,∂nz/∂x1ir…∂xrir)=0 を偏微分方程式という。常微分方程式と偏微分方程式とを合せて微分方程式という。微分方程式が含む導関数の次数の最大を,その微分方程式の階数という。また微分方程式を満たす関数をその解といい,すべての解を見出すことをその微分方程式を解くという。

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デジタル大辞泉の解説

びぶん‐ほうていしき〔‐ハウテイシキ〕【微分方程式】

変数とその関数との関係を導関数を含む形で表した方程式独立変数が一つの常微分方程式、二つ以上の偏微分方程式がある。

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百科事典マイペディアの解説

微分方程式【びぶんほうていしき】

未知関数の導関数を含む方程式。独立変数が一つのときを常微分方程式,二つ以上のときを偏微分方程式といい,最高第n次の導関数を含むものをn階の微分方程式という。微分方程式を満足する関数をその解,解を見いだすことを微分方程式を解くという。
→関連項目解析学カルタン求積法コーシー差分法三体問題ピカール微分解析機方程式ラプラスリウビル

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世界大百科事典 第2版の解説

びぶんほうていしき【微分方程式 differential equation】

独立変数とその関数およびそれの導関数を含む方程式を微分方程式,その方程式を満足させる関数をその解と呼ぶ。微分方程式にあらわれる未知関数が1変数の関数であるとき,それを常微分方程式,多変数の関数であるとき偏微分方程式という。ここでは常微分方程式に話を限る。 tを独立変数,x1,……,xntの未知関数とするとき,微分方程式,を正規形,あるいは標準形の微分方程式という。多くの常微分方程式がこの形に帰着される。

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大辞林 第三版の解説

びぶんほうていしき【微分方程式】

未知関数の導関数を含んだ方程式。未知関数が一変数の場合は常微分方程式、多変数の場合は偏微分方程式という。また、この未知関数を求めることを、微分方程式を解くという。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

微分方程式
びぶんほうていしき
differential equation

変数xと、その関数yとの関係を、xyやその導関数を含む方程式の形で表したものを微分方程式という。微分方程式は、独立変数が一つの常微分方程式と、独立変数が2個以上で偏導関数を含む偏微分方程式とに分けられる。ここでは、微分方程式の理論の歴史的形成について述べる。
 ガリレオが落体の運動を研究していて、時間tの間に落下する距離をx(t)とすると、加速度
  x″(t)=g (一定)
であることを発見し、その解

を得たのが、微分方程式が解かれた最初であるといわれている。これはニュートンやライプニッツの微分積分の始まる50年も前(1680ころ)である。微分方程式が本格的に研究されるのはニュートン以後で、まず18世紀前半は、特殊な方程式をそれ特有の方法で解いていた(求積法)が、後半には級数による解法が用いられるようになる。1820年ごろコーシーが、微分方程式の解の存在を調べる必要があることを強調して、理論的な研究が始まり、さらに、ポアンカレの漸近級数による解法などから、常微分方程式の解の定性的な研究が始まった。
 偏微分方程式は18世紀の中ごろまでは現れない。ダランベールが、x軸上の区間[0,1]に張られた弦の振動の方程式は、時間t、場所xにおける変位をu(t,x)とすると、

で表されることを示し、その解は
  u(t,x)=f(x-ct)+g(x+ct)
   (f,gは任意の関数)
となることを示している。さらに、ベルヌーイなどにより、ポテンシャルの方程式や熱伝導の方程式などが導入され、フーリエになって、フーリエ級数による解法が応用上成功し、フーリエ級数論の発端となった。[洲之内治男]

物理現象と微分方程式

ほとんどすべての物理法則は、これを微分方程式の形に表現することができる。たとえば、運動の法則は、質点の座標の時間に関する二階微分方程式として表され、電磁場に関する法則は、電場と磁場の時間と空間に関する一階の連立偏微分方程式、すなわちマクスウェル方程式の形をとっている。これらの法則に基づいて物理現象を量的に理解するためには、法則を数学的に表現した微分方程式を解かなければならない。
 微分方程式の一般解は任意定数または任意関数を含んでいる。これらの任意定数または任意関数を決定するには、対象とする物理現象の物理的条件を用いればよい。ニュートンの運動の法則は、力の作用のもとで速度がどのように変化するかを与えているにすぎないため、運動法則に対応する微分方程式の解には、速度の変化が同じであっても位置や速度のさまざまな運動に対応するものが含まれている。この解の多様性が一般解の2個の積分定数である。したがって微分方程式の解は、任意の時刻の質点の位置や速度を物理条件として与えることによって初めて一義的に定まる。
 偏微分方程式の一般解に含まれている任意関数は、ある特定の領域における解の値を与えることによって定まる場合が多い。このような条件を与えられて解かれる微分方程式を境界値問題という。この場合、物理的条件は特定領域の関数値すなわち境界値によって与えられる。[田中 一]

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世界大百科事典内の微分方程式の言及

【数値解析】より

…数値計算法とか実用解析などの名まえでも呼ばれており,行列の計算や微分方程式の解法など広く科学の諸分野に現れる問題を数値的に取り扱うことを目標とする。そこでは数学における古典解析学が主要な手段を提供しているが,最近は各種の計算機を用いた機械計算の飛躍的発展に伴い,それに応じた種々の技法が開発されている。…

【微積分学】より

…微積分の数学的な内容については,〈微分〉〈積分〉などの項目を参照されたい。未知関数の導関数を含む方程式を微分方程式というが,微分方程式を解くことは微積分の直接の応用であって,現在では微積分学という名称の中に微分方程式の初等的理論や解き方を含めることもある。自然現象や自然の法則は微分方程式で記述されるものがきわめて多い。…

※「微分方程式」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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