日本大百科全書(ニッポニカ) 「スウォンズクーム人」の意味・わかりやすい解説 スウォンズクーム人すうぉんずくーむじんSwanscombe man イギリス、ケント州スウォンズクームのテムズ川段丘の礫層(れきそう)中より1935、36、55年に発見された人骨。左右の頭頂骨と後頭骨だけであり、前頭部や顔面を欠くが、全体として丸みを帯び、推定頭蓋(とうがい)容量は約1300ミリリットルであるため、現代人との類似が指摘される一方、骨が厚く、後頭部が突出していることはネアンデルタール人に似る。しかし、骨自体は古い年代(25万~40万年前)と考えられている。したがって、これまでプレ・サピエンスまたは古代型サピエンスなどと特別な位置が与えられている。[香原志勢][参照項目] | プレ・サピエンス 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例