ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スミス図表」の意味・わかりやすい解説 スミス図表スミスずひょうSmith chart 伝送線路のインピーダンスと反射係数の関係をグラフで計算できるようにした図表。 1939年 P.スミスが案出。他端に負荷が接続された伝送線路に超高周波 (マイクロ波) を印加した場合,その点から負荷をみたインピーダンスが伝送線路の特性インピーダンスに等しいときは,すべてのマイクロ波電力は負荷のほうへ伝送され,等しくない場合は,マイクロ波電力の一部は反射される。入射波に対する反射波の比を反射係数と呼ぶが,この反射係数は振幅と位相をもった複素量である。スミス図表とは,この反射係数を極座標として表現し,その反射係数に相当する平面上に,負荷側をみた線路の規格化インピーダンス (抵抗分およびリアクタンス分) をプロットしたものである。規格化とはインピーダンスの値を線路の特性インピーダンスで割ることを意味する。伝送線路に関するインピーダンスの測定などにスミス図表を利用すれば,複雑な計算の手数を省くことができる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by