改訂新版 世界大百科事典 「特性インピーダンス」の意味・わかりやすい解説
特性インピーダンス (とくせいインピーダンス)
characteristic impedance
分布定数回路のもっとも重要なパラメーターの一つで,線路を進行する波の電圧と電流との比。サージインピーダンスともいう。線路の単位長当りの長さ方向のインピーダンスをZ,線間のアドミタンスをYとすると,特性インピーダンスはであり,無損失線路,低損失線路では単位長当りのインダクタンスL,線間キャパシタンスCを用いてと表すことができる。特性インピーダンスの異なる線路を直接つなげたり,線路端に特性インピーダンスと異なるインピーダンスの負荷をつなぐと,そこで波の反射が起こるため,伝送波形に歪が生ずる。これを防ぐには同一インピーダンスのものを接続するか,変圧器を介してインピーダンス変換をしたうえで接続する。
執筆者:曾根 悟
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報