スライフ朝(読み)スライフちょう(その他表記)Sulayh

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スライフ朝」の意味・わかりやすい解説

スライフ朝
スライフちょう
Sulayh

南アラビア,イエメン地方にあった王朝 (1047~1138) 。 10世紀後半からファーティマ朝勢力アラビア半島に進出してきたが,スライフ朝の創始者アリー (在位 1047~67) はファーティマ朝の代官と称して土着の勢力を結集して政権を樹立し,サヌアにあったザイド朝の政権を倒した。 1070年代から 1138年まで,同朝は事実上女王サッイダ・アルワーの統治下にあったが,女王の死と同時にアデンズライー朝によって滅ぼされた。

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世界大百科事典(旧版)内のスライフ朝の言及

【イエメン】より

…アラビア半島の南西端部に位置し,アラビア語ではヤマンal‐Yamanという。イエメン・アラブ共和国(北イエメン)とイエメン人民民主共和国(南イエメン)に分かれていたが,1990年5月,南北統一がなり,イエメン共和国が誕生した。
【歴史】
 イエメンとハドラマウトは南アラブの原住地で,彼らはここにサバ,ハドラマウト,カタバーン,マイーン,ヒムヤルなどの王国を建設した。これを総称して古代南アラビア王国というが,その絶対年代については定説がなく,最も古いサバ王国は,その王の名がアッシリアの碑文に現れる前8世紀末以前に建国されたとされるが異説もある。…

※「スライフ朝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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