すりこみ(読み)すりこみ(その他表記)imprinting

知恵蔵 「すりこみ」の解説

すりこみ

心理学では刻印付けとも訳す。動物発育のごく初期に起こる特殊な形の学習。カモ類や草食獣など、生まれてすぐ子が独り立ちする(早成性)動物で見られる。K.Z.ローレンツがハイイロガンの雛で最初に発見したもので、雛は孵化後に最初に目にした動く物体につき従う。自然状態ではこの条件に合うのは親鳥なので、親の後を追うという意味のある行動が生まれる。すりこみは感受期または臨界期と呼ばれる極めて限られた時期にしか起きない。

(垂水雄二 科学ジャーナリスト / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

イチロー

[1973~ ]プロ野球選手。愛知の生まれ。本名、鈴木一朗。平成3年(1991)オリックスに入団。平成6年(1994)、当時のプロ野球新記録となる1シーズン210安打を放ち首位打者となる。平成13年(...

イチローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android