知恵蔵 「すりこみ」の解説 すりこみ 心理学では刻印付けとも訳す。動物の発育のごく初期に起こる特殊な形の学習。カモ類や草食獣など、生まれてすぐ子が独り立ちする(早成性)動物で見られる。K.Z.ローレンツがハイイロガンの雛で最初に発見したもので、雛は孵化後に最初に目にした動く物体につき従う。自然状態ではこの条件に合うのは親鳥なので、親の後を追うという意味のある行動が生まれる。すりこみは感受期または臨界期と呼ばれる極めて限られた時期にしか起きない。 (垂水雄二 科学ジャーナリスト / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by