日本大百科全書(ニッポニカ) 「スルコーフ」の意味・わかりやすい解説
スルコーフ
するこーふ
Алексей Александрович Сурков/Aleksey Aleksandrovich Surkov
(1899―1983)
ソ連の詩人。ロシア連邦のヤロスラブリ州の貧農の家に生まれる。第二次世界大戦中、愛国的情熱に満ちた作品が作曲され愛唱された。スターリン体制の崩壊とソビエト社会の自由化を象徴する、いわゆる「雪解け」以後、ソ連作家同盟第一書記時代(1953~59)はもとより、その後も党・政府の文芸路線のスポークスマン的存在として知られ、シニャフスキー事件、ソルジェニツィン事件などで強硬発言を行った。詩集に『コーラス』(1930)、『勇敢なる人々の祖国』(1935)、『世界に平和を!』(1950)などがある。国際的な平和運動で活躍した。
[中本信幸]