スルホナール

化学辞典 第2版 「スルホナール」の解説

スルホナール
スルホナール
sulfonal

2,2-bis(ethylsulfonyl)propane.C7H16O4S2(228.33).スルホンメタンともいう.アセトンエチルメルカプタンとを縮合し,さらに酸化すると得られる.無色柱状晶.融点126 ℃.冷水に微溶,アルコール類,エーテルに可溶.催眠剤として,中毒禁断症状改善ほか催眠薬と併用し,動物用にも使用される.[CAS 115-24-2]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のスルホナールの言及

【催眠薬】より

…副作用は弱いが頭痛,吐き気がある。(5)スルホナール 持続性催眠薬。バルビツレート以前に使用されているが,現在は特殊な場合以外には使わない。…

【持続睡眠療法】より

…ウォルフO.Wolff(1901)がトリオナールを用いたことに始まるが,さらにクレージJ.Kläsi(1921)がソムニフェンを使用して早発性痴呆や錯乱状態の患者を治療したことで精神病に対する一つの治療手段となった。日本でも下田光造(1922)によって躁鬱(そううつ)病患者の治療にスルホナールが用いられ,これが盛んに行われた時期がある。治療期間は10~20日前後で,主として鬱病や躁病,精神分裂病の興奮状態などがその治療対象となった。…

※「スルホナール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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