セラノ(読み)せらの(その他表記)Francisco Serrano y Domínguez

日本大百科全書(ニッポニカ) 「セラノ」の意味・わかりやすい解説

セラノ
せらの
Francisco Serrano y Domínguez
(1810―1885)

スペインの軍人、政治家。軍高官の子で、早くから軍職につき、カルリスタ戦争ではマリア・クリスティナ側に立って戦う。1843年に反エスパルテロのクーデターに参加、1854年のクーデターではエスパルテロとオドンネル側についた。スペイン国内、キューバで軍務についたのち、1868年9月には反イサベルのクーデターに加わり、臨時政府首相、ついで1869年から1871年まで、国王が決まらないなか摂政(せっしょう)を務めた。1873年の共和制成立で亡命したが、1874年パビアのクーデターにより共和国首相、大統領の座につき、憲法保障を停止して独裁政治を行った。しかし同年末に王政復古派のクーデターによって倒され、ふたたび亡命。最晩年パリ駐在大使を務める。内乱のなかで軍人が政治干渉を強め、政権交替がクーデターによって行われた19世紀スペインを象徴する軍人政治家で、一貫してオポチュニストであった。アルフォンソ12世と同日、1885年11月25日にマドリードで死去。

[中塚次郎]

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