ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セルベツス」の意味・わかりやすい解説
セルベツス
Servetus, Michael; Serveto, Miguel
[没]1553.10.27. ジュネーブ
スペインの医学者,神学者。サラゴサ,フランスのツールーズで医学,法律を学ぶ。イタリア,ドイツを旅行中メランヒトン,ブーツァー,エコランパディウスを知る。 1531~32年『三位一体の誤謬について』 De trinitatis erroribus,『三位一体論』 Dialogorum de Trinitateを著わして三位一体説への批判を行なった。のちビエンヌの大司教の侍医となったが神学上の研究は継続し,53年『キリスト教の再建』 Restitutio Christianismiを匿名出版,三位一体,キリストの神性,幼児洗礼などの諸教義を否定してカトリック側の告発を受けた。イタリアへの脱走の途中,ジュネーブでカルバンに発見され異端として焚刑に処せられた。医学者としては臨床医学的研究のほか,血液の小循環,肺循環を発見し生理学にも貢献,またプトレマイオス・クラディオスの地理学を校訂し発表した。
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