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三位一体 さんみいったい Trinitas; Trinity

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

三位一体
さんみいったい
Trinitas; Trinity

キリスト教の教理で,一つの神格にある三位格 (→ペルソナ ) としての父と子と聖霊のまとまりをさす。三位一体という言葉も,この教理を明記した個所も新約聖書の中には出てこない。また,イエスもその弟子たちにも以下のように旧約聖書の中で記されている神の唯一性を否定しようという意図は見られなかった。

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デジタル大辞泉の解説

さんみ‐いったい〔サンヰ‐〕【三位一体】

キリスト教で、父()・子(キリスト)・聖霊の三位は、唯一の神が三つの姿となって現れたもので、元来は一体であるとする教理。
三者が本質的に全く同一であるということ。
三つのものが一つになること。また、三者が心を合わせること。

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百科事典マイペディアの解説

三位一体【さんみいったい】

キリスト教の根本教義の一つで,英語ではTrinity。〈一実体,三位格una substantia,tres personae〉で表される神観,すなわち父なる神,子なるキリスト,聖霊をもって,超越すると同時に内在し,人格を超えると同時に人格として歴史の中に顕現する神の存在様式を述べるもの。
→関連項目アタナシオスアンセルムスキリスト教キリスト論聖霊精霊セルベトゥスペルソナ

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世界大百科事典 第2版の解説

さんみいったい【三位一体 Trinity】

キリスト教の根幹的教義の一つ。キリスト教においては,神はたんなる超越者でも内在者でもなく,超越者にして同時に内在者,見えざるものにして同時に見えるもの,人格以上であると同時に人格存在としてとらえられている。さらに歴史を超えると同時に歴史の中に働くものとして,神が人間となり(受肉),この人間が神のもとに帰ってのちに聖霊をつかわし,これによって受肉にはじまる救いの業(わざ)を継続し完成させることがいわれる。

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大辞林 第三版の解説

さんみいったい【三位一体】

キリスト教の根本教義の一つで、三位はすべて本質(ウーシア)において同一であり、唯一神はこの三つをもつ実体であるという考え方。三位一体論。三一論。
三つのものが、一つの物の三つの側面であること。また、三者が心を合わせること。 「親と学校と地域が-となって子供を守る」 〔は上海美華書館「英華初学」(一八七二)に英語 trinity の訳語として載る。「哲学字彙」(1881年)にも受け継がれる〕

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

三位一体
さんみいったい
trinitasラテン語
trinity英語

キリスト教のもっとも重要な教義。聖書において啓示される神について、信仰経験に基づいて展開された思索の成果であるといえる。三位一体とは簡潔に表現すると、聖書の神は、父と子と聖霊であることにおいては三つのペルソナ(位格)をもつが、神であること(本質)においては一つの実体として存在するということである。つまり、一なる神が父と子と聖霊という三つのペルソナにおいて啓示されたことを、人間言語の制約下で示すものである。キリスト教会では、この教義は理性の明るみにおいて把握できぬ至高の秘義(玄義)であると考えられるが、かならずしも理性と対立するものではない。「三位一体」という語は、最初にテオフィルスTheophilus Antiochenus(180ころ)によってギリシア語の三つtriasで表されたが、聖書にはみいだされない。キリスト教神学ではこの教義の予表を、アブラハムの家に「三人の人」が訪れた話(「創世記」18章)やイザヤの幻の三つの聖なるものなどのように、『旧約聖書』のテキストにみられると考えた。また『新約聖書』のある箇所、とくに「マタイ伝福音(ふくいん)書」(28章19)の「父と子と聖霊との名によって、彼らにバプテスマを施せ」というバプテスマ(洗礼)の定式において、明らかに三位一体を示唆しているとも考えた。
 この教義は初期キリスト教の教父によってしだいに形成されていったが、父と子と聖霊のそれぞれの特性を認めつつ、「一なる神である」という言語的表現の微妙さと難解さのために、この問題をめぐって正統と異端の論争が相当長く続く。ニカイア公会議(325)とコンスタンティノープル第1回公会議で、この教義はきわめて単純な形で定義された。サベリア派に対しては父と子と聖霊の区別を、アリウス派に対しては父と子と聖霊の等しさと共なる永遠性が主張された。三つのペルソナは、父は生まれず、子は父によって生まれ、聖霊は父から子を通して発出するという点で、その起源においてだけ相違する。教父時代にいくつかの三位一体論が論述されたが、もっとも徹底的で壮大な力作はアウグスティヌスのものであり、後世に大きな影響を与えることになった。人間の自己知と自己愛という現象を、神の三位一体を説明するのに類比的に用いているという点に、彼の三位一体論の特徴がみられる。[中沢宣夫]

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世界大百科事典内の三位一体の言及

【アタナシオス】より

…神学上はアリウス派の従属主義的キリスト論に対抗し,キリストを受肉した神のロゴスとしてとらえ,したがって父なる神と子なるキリストは〈ホモウシオス(同質)〉であると主張した。また聖霊についてもその神性と父なる神との同質を説き,三位一体神観を完成させた。この立場はキリスト教神学の正統となった。…

【アンセルムス】より

…アンセルムスは信仰を超自然的・非理性的に固定すること,また逆に自然的理性の中にとじ込めることのいずれをも退けて,神学固有の認識方法を立てたのであるが,その対象把握の深さと論証の厳密さとは比類なきもので,時代を超えて神学の模範となった。最初の著作《モノロギオン》はアウグスティヌスの《三位一体論》にならいつつも,独自の仕方で最高存在が三位一体をなすことを論証し,次の《プロスロギオン》では逆に三位一体からして神の存在が概念的にも必然であることを論証する。そしてこの循環の中で,最高存在はギリシア的な永遠不動の神ではなく,三位一体として働く活動的な存在であることが明らかにされた。…

【キリスト教】より

…しかし,われわれが現在何の抵抗も感じないで使っている言葉のなかには〈世俗化〉されたキリスト教の用語が多くふくまれている。代表的なものとして〈十字架〉〈復活〉〈福音〉〈バイブル(聖書)〉〈三位一体〉〈洗礼〉〈終末〉〈天国〉などを挙げることができよう。これらの言葉がしばしばキリスト教的起源をはっきり意識しないで用いられている事実(たとえば苦痛や犠牲を〈十字架〉,必読書を〈バイブル〉などと比喩的に呼ぶ場合)は,ある意味でキリスト教の土着化のしるしとみなされよう。…

【クローバー】より

…本州中部の陽地草原に分布し,ヨーロッパからシベリア,さらにアラスカまで広く分布している。【堀田 満】
[シンボリズム]
 クローバーはキリスト教の三位一体の象徴であり,さらにはアイルランドの象徴である。クローバーの学名Trifoliumが〈三つの葉〉を意味していることからもわかるように,クローバーは3枚の葉をもつのが通常である。…

【数】より

… 3は誕生,新生,対立する原理の調和,具象,3点を結ぶ三角形で形の始まり,統合の中の成長の芽を表し,力動的な変化の数とされている。キリスト教では三位一体,キリストの生誕を祝福する東方の三博士の参拝などにみられるように聖なる数であり,中国では天・地・人の三才を示す。昔話や伝説には,三つのなぞ,3個の箱,三つの願い,3人の姉妹または兄弟などの主題がよくみられ,呪術的で神秘的なものごとの達成,失敗,転換とかかわる。…

【聖家族】より

…外典書によると,〈エジプト逃避〉からの帰路,聖家族はエリザベツの家に立ち寄り,イエスとヨハネの2人の子どもは幾日かをともに過ごしたが,ヨハネはすでにイエスを敬い接したことが記されている。また,ヨセフ,マリア,イエスの3者は,〈聖三位一体(天上の三位一体)〉に対する〈地上の三位一体trinitas terrestris〉とみなされ,二つの三位一体がしばしば重複して表現された(ムリーリョなど)。 なお,聖家族の祝日は公現祭(1月6日)後の最初の日曜日と定められている。…

【ユニテリアン】より

…キリスト教の正統教義である三位一体論に反対して,神ひとりだけの神性を主張し,イエスの神性を否定する教派。神学思想としては,古代教会のアリウスや宗教改革時代のセルベトゥスソッツィーニなどによって主張されていたが,教派としては18世紀から19世紀にかけてイギリスとアメリカで別々に成立した。…

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