ソフロシュネー(その他表記)sōphrosynē

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソフロシュネー」の意味・わかりやすい解説

ソフロシュネー
sōphrosynē

節制」を意味するギリシア語。知識,勇気,正義とともに枢要徳の一つ。特にソクラテスにおいてはソフロシュネーの獲得が倫理上の大きな課題であった。この観念はもともとピタゴラス派のハルモニア (調和) の観念に基づいており,プラトンでも理性によって非理性的部分にある対立を調和する徳を意味した。アリストテレスの場合はこれを快と苦の中間おき,もっぱら飲食の欲の節制の意味に用いている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android