ソーシャル・ライブラリー(読み)そーしゃるらいぶらりー(英語表記)social library

図書館情報学用語辞典 第5版 の解説

ソーシャル・ライブラリー

18世紀に生まれた図書館の一種で,近代公共図書館の先駆的存在.ヨーロッパや米国で発達したが,類似の施設は世界各地に存在した.図書館に出資することを利用の条件とする所有者図書館(proprietary library)や,会員制図書館のように,読書要求を満たすために人々が自発的に資金出し合い設立・運営する図書館を典型とする.19世紀に生まれた職工図書館のように,特定の人々を対象に会費を徴収し,恒久的な蔵書構築を目指す非営利の図書館も含む.広義には,営利目的の貸本屋も含まれる.明治,大正期の日本の巡回文庫やその他の読書施設の中には,この種の図書館と位置付けられるものが少なくない.また,会員制によって運営されている文庫活動も,これに相当すると考えることができる.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android