最新 地学事典 「ソーレー拡散」の解説
ソーレーかくさん
ソーレー拡散
Soret diffusion
温度勾配により,物質が高温側または低温側へ一方向に拡散する現象。熱拡散とも。物質の拡散を記述するフィックの法則では,拡散の駆動力は濃度勾配であり,熱伝導を記述するフーリエの法則では,熱伝導の駆動力は温度勾配である。しかし厳密には,濃度勾配がなくとも温度勾配で物質が移動し,逆に温度勾配がなくとも濃度勾配があれば熱が移動する。すなわち,温度勾配下では熱伝導とソーレー拡散が同時に生じる。温度勾配は軽い粒子を高温の領域に,重い粒子を低温の領域に移動させる傾向がある。
執筆者:西村 光史
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

