タキシス家(読み)たきしすけ(その他表記)Turn und Taxis

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タキシス家」の意味・わかりやすい解説

タキシス家
たきしすけ
Turn und Taxis

ヨーロッパで3世紀にわたり郵便権を独占してきたイタリアのベルガモ出身の豪族フランツ・タキシスFranz von Taxis(1450―1517)が本拠ベルギーブリュッセルに移し、ハプスブルク家から領内官民の文通逓送事業を世襲制にすることを許されて以来、ヨーロッパ各地で「タキシス郵便」を走らせた。19世紀初め、ドイツ国内に路線撤退。1867年プロイセンに郵便権を売却し、12代にわたるタキシス郵便は消滅した。以後、単なる貴族となる。

[今井 修]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android