精選版 日本国語大辞典 「たわいない」の意味・読み・例文・類語
たわい‐な・い
- 〘 形容詞口語形活用 〙
[ 文語形 ]たわいな・し 〘 形容詞ク活用 〙 - ① 酒に酔ったり、寝入ったりして正体がない。正気がない。たわいがない。
- [初出の実例]「さけにたわいないほどゑいてから」(出典:評判記・難波鉦(1680)二)
- ② 考えにしっかりしたところがない。幼くて思慮分別がない。ごまかしたり、言いくるめたりするのが簡単である。たわいがない。
- ③ 相手とするのに容易である。手ごたえがない。張り合いがない。たわいがない。
- [初出の実例]「昼夢の食たく程に夕ぐるる〈其角〉 人死を待て生たはいなし〈芭蕉〉」(出典:俳諧・俳諧次韻(1681))
- 「何でもたわいない吟味のあった後で、組頭は牢中で切腹を申し付けられた」(出典:夜明け前(1932‐35)〈島崎藤村〉第一部)
たわいないの派生語
たわいな‐さ- 〘 名詞 〙