難波鉦(読み)なにわどら

改訂新版 世界大百科事典 「難波鉦」の意味・わかりやすい解説

難波鉦 (なにわどら)

遊女評判記。酉水庵無底居士著。6巻6冊。1680年(延宝8)3月撰の序,後序があり,本書の返答書(批判書)の出版時期から1680年刊行と推定される。大坂新町遊女名寄せ名簿)を兼ねて色道の諸分(しよわけ)(遊女が客に対応する仕方)を述べた書。〈初冠〉〈釣針〉以下,〈恋手引(こいのてびき)〉〈雲井月(くもいのつき)〉まで100章に分け,それぞれに章名と太夫天神の名とを掲げて,遊女が客の質問に答えるという構成をとる。当時の口語を駆使している点,文章史上注意される。ただその内容は《ね物がたり》《秘伝書》などの先行の遊女評判記にはなはだ多く依拠している。本書の返答書に1680年5月刊の《古銀買(ふるかねかい)》がある。改題本《好色罌粟鹿子(こうしよくけしがのこ)》《諸分店颪(しよわけたなおろし)》がある。
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