最新 地学事典 「タンデム型質量分析計」の解説
タンデムがたしつりょうぶんせきけい
タンデム型質量分析計
tandem accelerator mass spectrometer
タンデム型静電加速器・エネルギー分析計・質量分析計・重イオン検出器を組み合わせた分析装置。1970年代後半に開発され,極微量核種の同位体測定,年代測定などに利用されている。極微量の長寿命核種を1個1個計数し,その安定同位体を電流として計測することにより同位体比を測定する。測定感度は非常に高く,数mɡの少量の資料を用いて,低い同位体比が数十分~数時間で測定可能。10Be, 14C, 26Al, 36Cl, 41Ca, 129Iなどの核種が,安定同位体に対する比として10-12~10-15まで測定できる。それぞれの核種に応じて,質量分析を行う前に目的核種とほぼ同じ質量をもつ他の原子・分子の除去が工夫されている。14Cの場合には,同重体の14Nは負イオン源を用いることにより排除され,炭化水素分子(13CH, 12CH2など)は,タンデム型加速器の中央電極で荷電変換される際に構成原子に分割され除かれる。さらに,重イオン検出器を用いて目的核種が他の原子から区別される。
執筆者:中村 俊夫
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

