ダブリット(その他表記)doublet

翻訳|doublet

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダブリット」の意味・わかりやすい解説

ダブリット
doublet

ダブレットともいう。またフランスではプールポアン pourpointという。 14世紀中期から 17世紀初期にかけて西ヨーロッパ男性の着用したウエストまでの上衣の総称。2重にされたものの意で,皮革布地を2重にし,詰め物をしたり,キルティングを施したところからこの名がある。元来,鎧の下に着用された衣服が市民服化して,ぴったりした前開きの短上衣となった。 15~16世紀がその全盛期で,独特の下体衣トランクホーズの変化に伴い,詰め物によって極度に誇張され,またスラッシュ装飾が施された。 17世紀に入ってやや自然な外形を取戻したが,構成の基本は変らず,ウエスト線で切替え,その下方には短いスカートを縫合した。 16世紀にはこの上に,ジャーキンと呼ぶゆるやかな表衣を着ることもあった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む