元来(読み)ガンライ

デジタル大辞泉 「元来」の意味・読み・例文・類語

がん‐らい〔グワン‐〕【元来】

[副]
最初からそういう状態性質であることを表す。もともと。「この時計元来父の物だ」「元来好き嫌いがない」
(接続詞的に用いて)物事を説き起こしたり、疑問を呈したりするときに、文頭に付ける語。「元来幸福とは何なのであろうか」
本来ほんらい[用法]
[類語](1もともともとより根っから本来大体どだい自体そもそも何等なんら全然全く一向さっぱりまるきりまるで今まで従来年来旧来これまで在来従前古来かねがねかねて常常つねづね間断かんだん延延連綿長長ながなが脈脈綿綿縷縷るる前前まえまえずっと生まれつき生来

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精選版 日本国語大辞典 「元来」の意味・読み・例文・類語

がん‐らいグヮン‥【元来】

  1. 〘 副詞 〙
  2. 以前からその状態であることを表わす語。もともと。はじめから。
    1. [初出の実例]「相摸、常陸、上野、武蔵、下野、五国輸調、元来是布也、自今以後、絁布並進」(出典:続日本紀‐和銅六年(713)五月癸酉)
    2. 「大樹は元来政務を謙譲し給へば」(出典:太平記(14C後)二七)
    3. [その他の文献]〔章碣‐焚書坑詩〕
  3. 物事を説き起こしたり、疑問を呈したりするとき、文頭に付ける語。
    1. [初出の実例]「余は車を降りながら、元来(グヮンライ)何処へ寝るのだらうと考へた」(出典:京に着ける夕(1907)〈夏目漱石〉)

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普及版 字通 「元来」の読み・字形・画数・意味

【元来】がんらい

本来。

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