ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダルブーの定理」の意味・わかりやすい解説 ダルブーの定理ダルブーのていりDarboux's theorem 積分の考え方を厳密な解析的方法で確立するための定理で,J.ダルブーによって証明された。区間 [a,b] で定義された有界な関数を f(x) ,また区間 [a,b] を a=x0<x1<…<xn-1<xn=b のように部分区間に分割して,その各部分区間の長さを δk=xk-xk-1 ,各区間 [xk-1,xk] における f(x) の下限および上限をそれぞれ mk ,Mk とする。このとき,分点の数を限りなく大きくして,δk の最大のもの δ(D)=maxδk を限りなく0に近づければ,区間 [a,b] で定義された任意の有界な関数 f(x) に対して,次の2つの総和 (ダルブーの和) は,それぞれ確定した極限値 l ,L に近づく。また l と L の間には l≦L なる関係が成り立つ。これは,極限の記法によって と表わすことができる。 l=L のときが,リーマン積分可能な場合にあたる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by