ダーバービル家のテス(読み)ダーバービルけのテス(その他表記)Tess of the D'Urbervilles

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダーバービル家のテス」の意味・わかりやすい解説

ダーバービル家のテス
ダーバービルけのテス
Tess of the D'Urbervilles

イギリス小説家詩人 T.ハーディ小説。 1891年刊。ウェセックスの美しい自然背景に,村の貧しい娘テスが,自堕落な男と道徳的に傲慢な男の双方エゴイズム犠牲となり,殺人を犯して処刑されるまでを描く悲劇的物語作者抗議の意味もこめて「純潔な女」a Pure Womanと副題をつけた。

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世界大百科事典(旧版)内のダーバービル家のテスの言及

【テス】より

…1891年出版。正確な表題は《ダーバービル家のテス》,副題に〈清純な女性〉とある。イギリス南部の田園地方を舞台に,農家の清純な乙女テスが好色な男に誘惑され,処女を失い私生児を生み,さらに運命のいたずらや世の因習,宗教の偏狭などに翻弄され,最後に男を殺し死刑になるまでを描く。…

※「ダーバービル家のテス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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