ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説 チェシャーウェスト・チェスターCheshire West and Chester イギリス,イングランド中西部の単一自治体(ユニタリー unitary authority)。行政府所在地チェスター。旧チェシャー県に属する。2009年にチェシャー県がチェシャーイーストとチェシャーウェスト・チェスターに分割されて成立。大部分がゆるやかに起伏するチェシャー平野からなる。西はウェールズに接し,北西はマージー川とディー川の三角江(エスチュアリー)に面する。17世紀半ば以降,農業と工業が発展し始めた。ウィンズフォード,ノースウィッチは古くからの塩田地帯にあり,岩塩鉱床の開発に伴って形成された。18~19世紀に岩塩の多量採掘による地盤沈下で生産は減少し,今日では塩水製品を中心とする化学工業が行なわれている。農業はきわめて生産性が高く,特に酪農が盛んで有名なチェシャーチーズなどが製造される。中心都市のチェスターは中世にアイルランドとの交易で繁栄し,リバプールにその地位を譲るまで重要な港町だった。ローマ時代の防壁や 16世紀の大聖堂など歴史的な建造物が多数保存されている。エルズミアポートには製油所や大規模な自動車工場がある。面積 917km2。人口 32万6600(2009推計)。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by