チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院(読み)チャイコフスキーきねんこくりつモスクワおんがくいん

大学事典 の解説

チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院[露]
チャイコフスキーきねんこくりつモスクワおんがくいん

ロシア最高峰の国立音楽教育機関で,パリ高等音楽院,ジュリアード音楽院と並ぶ世界三大音楽院のひとつ。モスクワ音楽院(ロシア)とも称する。1866年,ニコライ・ルービンシュタインによって設立され,現在ではピアノ,管弦打楽器,声楽,音楽学,作曲指揮古楽・現代音楽,社会人向け上級資格取得の八つの学部からなる。教育改革が進む中,音楽院ではソ連時代から続く教育システムを踏襲し,実技系学生には学部(5年制)修了時に「スペシャリスト資格(ロシア)diplom spetsialista(ロシア)」が,その後3年の大学院を経て「大学院修了資格(ロシア)diplom aspiranta(ロシア)」が授与される。さらに1年以上在籍し論文を執筆することで,実技系学生も音楽学系の学生と同様に「カンディダート・ナウク(ロシア)kandidat nauk(ロシア)」(Ph.D. に相当,日本語では博士号または準博士号などと訳される)学位を取得することができる。チャイコフスキー・コンクール本選会場としても有名な大ホールのほか,オーケストラ,オペラ劇団,合唱団等を多数有する。
著者: 山下正美

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

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