日本大百科全書(ニッポニカ) 「チャリング・クロス」の意味・わかりやすい解説
チャリング・クロス
ちゃりんぐくろす
Charing Cross
イギリスの首都ロンドン都心部、ウェストミンスター区の一角を占める地区名。同名の広場と駅名があり、その周辺地区をさす。トラファルガー・スクエアのすぐ南に位置する。名称の「クロス」は、エドワード1世が王妃エレノアの葬列の道筋に建立した十字架(クロス)に由来し、1863年にそれを再現した塔が駅前に立つ。ロンドンからの道路距離はここを基点に測定されるので、日本でいえば東京の日本橋にあたる。東のシティにはストランド街が通じ、北のオックスフォード街に通じるチャリング・クロス通りは書店街である。
[久保田武]
『H・ハンフ編著、江藤淳訳『チャリング・クロス街84番地――書物を愛する人のための本』(中公文庫)』