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広場 ひろばPlaza, square

5件 の用語解説(広場の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

広場
ひろば
Plaza, square

都市内部に設けられる公共の空地。市民の集会や散策,祝祭のためのスペース。集中する交通をスムーズにさばくなどの機能と同時に,権力の誇示や都市・国家の強大さなどを示す象徴的な意味ももつ。

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デジタル大辞泉の解説

ひろ‐ば【広場】

建物・樹木などがなく、広く開けた場所。ひろっぱ。
多くの人が集まれる公共の広い場所。フォーラム。「皇居前の広場」「駅前広場
話し合い、意思の疎通をはかることができるような共通の場。フォーラム。「若者の広場

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世界大百科事典 第2版の解説

ひろば【広場】

うち開けた場所でおもに歩行者の利用に供するもの。広場を機能別にみれば,市民が集う集会広場,教会の前などの宗教広場,市が開かれる市場広場オベリスクや彫像が立つ記念広場,簡易なスポーツに利用される運動広場ロータリー駅前広場などの交通広場集合住宅の周りなどに配される生活広場,災害の際に避難する避難広場などがあり特化した機能が想定されるが,広場は本質的には多用途の空間である。 広場は都市計画法11条〈都市施設〉の中に公園とならんで公共空地一つとして都市公園法では2条に公園施設の一つとしてあげられているが,ここに規定されるもののみが広場ではない。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

広場
ひろば
squarecircusplaza

広々と開けた場所。ただし文化的には西欧的都市における広場をさす。ここには市(いち)が立ち、人々が群れ集まり、いろいろな出会いがあったり、情報や意見の交換が行われたり、民衆の集会の場ともなる。そこから新聞やテレビも、人の出会いや多数の意見を集めて紹介する欄や番組をも比喩(ひゆ)的に「何々の広場」とよぶようになった。
 このような都市的広場の起源は、古代ギリシアの都市国家(ポリス)の中心につくられた広場「アゴラ」agoraに求められる。アゴラとは「アゴラゾ(集まる)」を語源にしたもので、周辺に神殿や役所が建ち並び、市が立ち、人々が多数集まりたむろしていた。集まった人々は出会いを喜び、歓談したり、意見を闘わせたりして、この広場を戸外での生活の場の一部に組み入れていたが、なにか事があると広場は政治的集会の場ともなった。古代ローマ時代、広場は「フォルム」とよばれたが、古代ギリシア時代と同様、市民経済生活の中心をなす市場であり、民会の議場であり、祭りや催しの場であり、人々が日常的にたむろして時を過ごす場所でもあった。この古代ギリシア・ローマの伝統は、中世ヨーロッパの都市にも受け継がれてゆく。王宮、役所、寺院、裁判所などが広場を囲んで建てられ、市が立ったり、祭りが行われたりする一方、軍隊の勢ぞろいする場ともなった。17世紀以後は、建築技術と庭園技術が導入され、広場は都市の「顔」としてますます華麗壮大化した。外国から訪れた者たちは、とくに中央広場をみた印象で、その国の国力や文化水準を計ったし、そこに住む人々は広場の華麗壮大さで自分たちの都市や国家や文化の隆盛を誇示したのである。このようにして、ヨーロッパおよびヨーロッパの植民地の都市づくりに、りっぱな広場づくりが不可欠のものとなった。
 外敵から都市を防衛するため周囲を城壁で囲むと、時がたち人口が増えても城壁を動かし移すことは困難である。したがって城壁内には建物も人口も過密になり、生活の空間が乏しくなる。そこで広い空間を求めて人々は広場に出かけ、美しい広場を公共の憩いの場とするようになった。子供を遊ばせ自分は編物をする女性の姿もみられる。政治談義をする男たちもいる。芸術や文学を語り合う者たちもいる。このように広場とは個人も利用する公共施設、情報・政治・文化芸術のセンターの役割をも担った。こうした広場の伝統のない日本人が、民主主義のだいじな場の一つとして、広場にあこがれるのは当然であろう。なお、ヨーロッパのカフェーで歩道に小卓・椅子(いす)を置いて人々が道路に向かって座るテラスも、こうした広場でつくられた習慣から派生したものである。[深作光貞]

現代における広場の意義

広場は、歴史的には鎮守の境内や寺院広場、市場や交易広場のように、交流拠点施設である神社、寺院、市場などの「付属空間」として生まれたが、人々の戸外生活が拡大するにつれて、集会広場や公園、スポーツ広場のように空間そのものの存在と形態が意味をもつ「独自空間」として発展してきた。人々が自由な交流を妨げられ閉鎖的生活を強いられていた中世や近世の封建社会とは異なり、現代資本主義社会は人々の交流と生活の社会化が極度に進んだ社会である。そしてこの流れは今後ますます発展し、それとともに人々の戸外生活およびその受け皿としての広場もさらに多様化することであろう。現代の広場に対する重要な視点は、人々の戸外生活が近隣での日常生活から広域的スケールでの余暇生活に至るまでの緊密なネットワークを形成しているように、広場もまたそれに対応する連続的で多様なネットワークをもたなければならない点である。子供やお年寄りが安心して過ごせる近隣広場や公園、地域住民のコミュニティ生活の結節点であるショッピング・モールやスポーツ広場、四季折々の文化芸術活動や各種政治集会などの舞台となる中央広場や野外緑地、そして非常時の避難・防災広場などのネットワークである。[広原盛明]
『坂本新太郎監修『日本の都市公園――その整備の歴史』(2005・インタラクション) ▽都市デザイン研究体編著『復刻版 日本の広場』(2009・彰国社)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の広場の言及

【市】より

… 市は,都市と村落の人々の相互交流の場でもあり,ものと人の集散の場,情報の集散の場でもある。市が開設された場所として,社寺の庭,門前,宗教的権威の下に保護された場所,広場等があげられるように,単に商業的活動のセンターであるばかりではなく,そこに集まる群衆を対象とし,また彼らを主人公として,その地域の多彩な催し事が繰り広げられる場であった。人々はそこで,ものの売買ばかりではなく,一種の興奮をよびおこす雰囲気を味わい,自らもそれに参加することになる。…

【造園】より

…たとえば庭園を対象とした場合には,植物や岩石の配置,樹木の整枝,剪定(せんてい)および移植,繁殖,管理手法など,主として素材の個々がもつ特質に基づく取扱いが重要視される。対象が公園や広場になると,これらを都市のどこに,どの程度の広さで配置するかという計画技術が求められるようになる。また集団植栽の技術や特殊環境(大気汚染,埋立地など)での緑化技術が必要となる。…

【村境】より

…村境は邪悪なものを呪術的装置を設定して阻止する所であるが,同時に〈坂迎え〉のようにムラにとって望ましい人や霊を送迎する地点でもある。したがって,村境はムラの外れにあるが,外の世界との接点であり,人々の集合する場所であるから,ムラの中心としての広場の役割も果たすのである。【福田 アジオ】。…

【両替】より

…ギリシア各地でも前7~前6世紀から貨幣が用いられ,交換が行われていた。その伝統はローマに受け継がれ,都市の広場(フォルム)には多数の両替商が店を出していた。ギリシアの場合と同様に,彼らはさまざまな貨幣の直接的な交換を行うだけでなく,振替業務や貸付けをも行っていたといわれる。…

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