日本大百科全書(ニッポニカ) 「チョルティ」の意味・わかりやすい解説
チョルティ
ちょるてぃ
Chorti
Ch'orti'
マヤ系先住民(インディヘナ、インディオ)の一集団。人口推計は、5万人余とされる。言語学的にはマヤ低地のチョルやチョンタルなどとともにチョル系に属し、高地マヤと低地マヤの中間的位置を占めている。現在のチョルティは、グアテマラ東部からホンジュラスにかけての比較的高度の低い高地で農業や交易に従事している場合が多いが、この地域はグアテマラ北西部や中西部の高地に比べれば先住民性が弱いとはいえ、とくに山間の農村では民俗信仰や天体への関心などにマヤの伝統がみられるとされることもある。この地域内にある町エスキプーラスは巡礼の一大中心地である。またコパン(ホンジュラス)には古代マヤ文明の大遺跡があり、事実古典期マヤの中心地域で使われた言語はチョル系だったとする説が有力となっている。
[小泉潤二]
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