チョルティ(読み)ちょるてぃ(英語表記)Chorti

日本大百科全書(ニッポニカ) 「チョルティ」の意味・わかりやすい解説

チョルティ
ちょるてぃ
Chorti
Ch'orti'

マヤ系先住民(インディヘナインディオ)の一集団。人口推計は、5万人余とされる。言語学的にはマヤ低地のチョルやチョンタルなどとともにチョル系に属し、高地マヤと低地マヤの中間的位置を占めている。現在のチョルティは、グアテマラ東部からホンジュラスにかけての比較的高度の低い高地で農業や交易に従事している場合が多いが、この地域はグアテマラ北西部や中西部の高地に比べれば先住民性が弱いとはいえ、とくに山間農村では民俗信仰や天体への関心などにマヤの伝統がみられるとされることもある。この地域内にある町エスキプーラスは巡礼の一大中心地である。またコパン(ホンジュラス)には古代マヤ文明の大遺跡があり、事実古典期マヤの中心地域で使われた言語はチョル系だったとする説が有力となっている。

[小泉潤二]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android