ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チョン・ドファン」の意味・わかりやすい解説
チョン・ドファン(全斗煥)
チョン・ドファン
Chǒn Too-hwan
[没]2021.11.23. ソウル
大韓民国(韓国)の軍人,政治家。1955年陸軍士官学校卒業(11期生)。1961年パク・チョンヒ (朴正煕)少将による軍事革命で設置された国家再建最高会議議長室秘書官となり,1963年中央情報部 KCIA人事課長。1966年第1空輸特戦団副団長,1967年首都警備司令部大隊長,1970年第9師団連隊長としてベトナム派遣,1971年第1空輸特戦団長。1976年大統領警護室次長補,1978年第1師団長,1979年国軍保安司令官。同年 10月朴大統領暗殺事件の合同捜査本部長となり,12月12日チョン・スンファ(鄭昇和)陸軍参謀総長らを逮捕し,軍の実権を掌握。1980年6月国家保衛非常対策委員会常任委員長に就任,同年 8月統一主体国民会議により,第11代大統領に選出された。新憲法公布後,1981年3月第12代大統領として再選。1981~87年民主正義党総裁,1987~88年同名誉総裁。1988年の「与小野大(少数与党)」国会での「五共非理(全斗煥大統領の第5共和制時代の不正行為)」の追及により同年 11月末より 2年あまり夫人とともに江原道百譚寺で僧侶生活を送っていたが,1995年,1979年の軍部によるクーデターの責任を問われ逮捕された。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報