チリ・カトリック大学(読み)チリ・カトリックだいがく

大学事典 「チリ・カトリック大学」の解説

チリ・カトリック大学[チリ]
チリ・カトリックだいがく

チリを代表する名門カトリック大学。国立チリ大学に続く同国2番目の大学として1888年に創設。私立大学であるが,政府との関係は比較的良好で,創設以来政府からの公的財政支援を受けてきた。1973年以来の軍事政権時代,政府の厳しい監視下で国立大学の活動が低迷したのとは対照的に,政府の支援を受け有力校に成長した。チリにいち速く新自由主義的経済政策を導入した「シカゴ・ボーイズ」は,本大学卒業後,アメリカのシカゴ大学留学を経験した者たちであった。2013年現在,法,経済,生物学,農林化学,医,歯,工学,建築,歴史・地理・政治学,社会科学,教育,文学哲学物理,芸術,コミュニケーション,神学の18学部に,学部学生2万1615人,修士課程院生3038人,博士課程院生907人と国立チリ大学と肩を並べる有力な総合大学となっている。サンティアゴ市内の大学本部のほかに市内と近郊に四つのキャンパスを持つ。
著者: 斉藤泰雄

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のチリ・カトリック大学の言及

【チリ】より

…チリは教育の水準に関してもラテン・アメリカ諸国の中でも最も高い国の一つであり,義務教育は8年で,高等教育への進学率も高い。大学は国立チリ大学(1738創立),チリ・カトリック大学(1888創立)をはじめとする伝統的大学の他,大学設置の規制緩和により,新たに多数の新しい大学が設置されており,その幾つかは特徴ある教育方針を掲げている。このことを含め教育にも競争原理を導入する政策が行われ,教育の振興が図られている。…

※「チリ・カトリック大学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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