チンシャー江(読み)チンシャーこう(その他表記)Jinsha jiang

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チンシャー江」の意味・わかりやすい解説

チンシャー(金沙)江
チンシャーこう
Jinsha jiang

中国の大河チャン (長) 江の上流部の一名称。チベット語ではディ川'bri chuと呼ぶ。全長 1920km。チンハイ (青海) 省を流れるトンティエン (通天) 河がスーチョワン (四川) 省とチベット (西蔵) 自治区の境界に入ってチンシャー江と名を変え,ホントワン (横断) 山脈の縦谷を南流する。ユンナン (雲南) 省に入って次第に向きを北東に変え,ホントワン山脈とユンクイ (雲貴) 高原との間を流れて,イーピン (宜賓) 市でスーチョワン盆地に入り,チャン江となる。谷は深く,ユンナン省を流れる部分では比高 3000mに達する。沿岸は植物の垂直分布が顕著で,暖帯から寒帯までの原生林におおわれる。野性動物が多く,漢方薬材も豊富。砂金を産することから名称が生じたが,沿岸には各種鉱物資源が豊富で,パンチーホワ (攀枝花) 市には鉄鋼コンビナートが立地。水力資源も豊富だが未開発である。

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