日本大百科全書(ニッポニカ) 「ツチトリモチ科」の意味・わかりやすい解説
ツチトリモチ科
つちとりもちか
[学] Balanophoraceae
双子葉植物、離弁花類。木の根に寄生する無葉緑の多年草。植物体の色は褐色、赤色、黄色であるが、まれに紫色のものもある。根茎は塊根状。葉は鱗片(りんぺん)状で、互生する。花は単性。雌花は小形で密生し、毛状体を混生する。花被(かひ)がないものと、花被が子房に合生して二唇形または筒状となるもの、あるいは花被片が離生するものがある。雄花はやや大形で、花被がないものと数裂する花被をもつものがあり、また雄花が雌花中に混在するものと、花序の一端に集まるものがある。果実は小形で裂開せず、種子は1個。熱帯に多く、15属約100種知られており、日本にはツチトリモチ属の4種が分布する。
[小林純子 2021年2月17日]
APG分類でもツチトリモチ科とされる。この分類によると、世界には18属約50種が知られ、日本にはツチトリモチ属の6種が分布する。
[編集部 2021年2月17日]