雄花（読み）オバナ

デジタル大辞泉

お‐ばな〔を‐〕【雄花】

単性花で、雌しべがなく、雄しべをもつ花。雄性花。ゆうか。⇔雌花めばな。
[類語]蕊しべ・花蕊かずい・花心・雌蕊めしべ・雄蕊おしべ・雌花・子房・柱頭・花粉・受粉

ゆう‐か〔‐クワ〕【雄花】

「おばな」に同じ。⇔雌花しか。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

お‐ばなを‥【雄花】

1. 〘 名詞 〙 雄しべだけで雌しべがないか、退化し、雌性の生殖機能がない花。マツ、イチョウ、キュウリなど。単性花。⇔雌花。
   1. [初出の実例]「一根樹の内に、雌花雄花(ヲハナ)を共に具ふるものあり」(出典：農業三事（1874）〈津田仙撰〉二)

ゆう‐か‥クヮ【雄花】

1. 〘 名詞 〙 植物の単性花で、雄しべだけあって、雌しべがないか、退化した花。雌雄異花のマツ、イチョウ、キュウリなどにみられる。おばな。〔植物学語鈔（1886）〕

出典　精選版 日本国語大辞典

世界大百科事典（旧版）内の雄花の言及

【花】より

…(4)花葉が退化して痕跡的になったり，消滅する。すなわち，おしべとめしべをもった両性花から，おしべが退化すれば雌花に，めしべが退化すれば雄花になって単性花となる。(5)花被は多輪生(タイサンボクは三または四輪生)から，多くは萼(外花被)と花冠(内花被)からなる二輪生，さらに一輪生となった単花被花(クワ，グミ，キク)や花被をもたない無花被花(ヤマグルマ)まであり，おしべが花弁化すると八重咲きとなる。…

※「雄花」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」