つなぎ融資(読み)つなぎゆうし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「つなぎ融資」の意味・わかりやすい解説

つなぎ融資
つなぎゆうし

債務者の資金繰りのために、一時的に実行される融資。ブリッジローンbridge loanともよばれる。一般に、資金確保のめどはたっているが短期的に資金不足に陥っている場合に実行され、大型融資を受けるまで、あるいは債権回収までといった一定条件下で融資されることが多い。ただ中長期的に資金確保がむずかしいケースでも、金融市場の波乱要因になる場合や債務者が公的機能を担っている場合に、政府保証付きでつなぎ融資が実行されることがある。2010年(平成22)に経営破綻(はたん)した日本航空に対しては、飛行機運航が止まると国民生活へ影響が出るとの理由で、政府保証付きのつなぎ融資が実行された。

 住宅ローン分野では、物件の所有権・抵当権登記した後でなければ、住宅金融支援機構からの融資は実行されない。しかし所有権・抵当権の登記には、不動産の代金を支払う必要がある。このため民間金融機関からつなぎ融資を受けて所有権・抵当権を登記し、ついで住宅金融支援機構からの融資でつなぎ融資分を返済することが一般的に行われている。

 国際金融の場では、外貨準備不足や対外債務返済困難に陥った国や中央銀行に対し、他の国や中央銀行がつなぎ融資することがある。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

不動産用語辞典 「つなぎ融資」の解説

つなぎ融資

フラット35財形住宅融資などを利用して不動産を購入しようとする者が、貸付承認後、融資が実行されるまでの期間、民間金融機関から一時的に受ける融資を「つなぎ融資」といいます。

出典 不動産売買サイト【住友不動産販売】不動産用語辞典について 情報

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