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中央銀行 ちゅうおうぎんこう central bank

翻訳|central bank

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

中央銀行
ちゅうおうぎんこう
central bank

一国の金融組織の中心的機関として通常特別の法律に基づいて設立された公共的な銀行。日本の日本銀行イギリスイングランド銀行フランスフランス銀行ドイツブンデスバンク (→ドイツ連邦銀行 ) ,アメリカ連邦準備銀行などがそれである。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

中央銀行

民間銀行や政府に対してお金を貸したり、預かったりしている。この取引の金利を上げ下げすることで物価や景気などを安定させ、資金供給などで金融システムを守る。物価が下がり続ける「デフレ」や不況では金利を下げてお金の動きを活発にし、物価が上がる「インフレ」や景気が過熱した時は金利を上げる。

(2011-10-07 朝日新聞 朝刊 1経済)

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デジタル大辞泉の解説

ちゅうおう‐ぎんこう〔チユウアウギンカウ〕【中央銀行】

一国における金融組織の中核をなす銀行。特別法に基づき設立される。法定通貨の独占発券権を持ち、通貨量の調整をする銀行、銀行の銀行、国庫の支出・収納・保管や公債発行など政府の銀行としての業務を行い、これらの機能を通じて金融政策の運営にあたる。外国為替の管理・決済の集中機関としての役割ももち、国家間の金融協定では当事者とされる。日本では日本銀行。セントラルバンク。
[補説]各国の主な中央銀行として、米国の連邦準備制度理事会(FRB)・欧州中央銀行ECB)・イングランド銀行BOE)・カナダ銀行・ロシア中央銀行ブラジル中央銀行・中国人民銀行インド準備銀行(RBI)などがある。

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百科事典マイペディアの解説

中央銀行【ちゅうおうぎんこう】

一国の信用制度の中心となる銀行。その機能は,1.銀行券の独占的発行,2.銀行の銀行として,市中金融機関との間での支払準備金の預託,手形交換の最終尻(じり)の振替決済,手形割引等の資金貸借の決済,3.政府の銀行として国庫金の出納,国債の発行事務等,4.1から3の業務を通じて,金融政策の担当者として金利操作や公開市場操作支払準備率操作等を行うことである。
→関連項目銀行キンドルバーガー金融緩和公定歩合台湾銀行中国人民銀行連邦準備制度

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FX用語集の解説

中央銀行

それぞれの国において、「発券銀行」「銀行の銀行」「政府の銀行」であることを主な業務とし、通貨価値の安定と信用制度の保持と育成を行なう銀行のことです。日本銀行は1882年に設立された日本の唯一の中央銀行であり「物価の安定」と「金融システムの安定」を目標に、公開市場操作、資金決済サービス等の各種中央銀行業務も行なっています。各国の一般の銀行が為替取引を終えて、決済する時にも中央銀行を利用します。各銀行は中央銀行に為替決済預け金口座を持っており、その口座への入金または引き落としを通じて決済されるようになっています。

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世界大百科事典 第2版の解説

ちゅうおうぎんこう【中央銀行 central bank】

今日の世界各国には,それぞれの金融組織の中核として金融調節を行い,金融政策の運営を担当する単一の銀行,すなわち中央銀行が存在している。具体的には,アメリカの連邦準備制度,イギリスのイングランド銀行,フランスのフランス銀行,ドイツのドイツ連邦銀行(ブンデスバンク),そして日本の日本銀行などである。 現存する中央銀行のなかで最も古いのはスウェーデン国立銀行(1668設立)であるが,今日みられるような典型的な中央銀行制度の確立過程において最も大きな貢献をしたのはイングランド銀行(1694設立)であった。

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大辞林 第三版の解説

ちゅうおうぎんこう【中央銀行】

一国の金融機関の中核となる銀行。銀行券を発行し、銀行の銀行として市中銀行に資金を供給し、また政府の銀行として財政資金の収支にかかわるという金融機関の機能と、最後の貸手としての金融統制機関の機能をもつ。またこれらの機能を通じて金融政策を行う。日本の日本銀行、アメリカの連邦準備制度、イギリスのイングランド銀行。 ↔ 市中銀行

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

中央銀行
ちゅうおうぎんこう
central bank英語
banque centraleフランス語
Zentralbankドイツ語

銀行券を独占的に発行し、銀行の銀行、政府の銀行としての業務を営み、一国の貨幣・信用制度の中核にたつ銀行であり、また、こうした機能に基づいて金融政策の運営にあたっている。
 各国中央銀行の沿革をみると、現存する中央銀行のなかでもっとも古いのは1668年に設立されたスウェーデン国立銀行で、ついで1694年にイングランド銀行が設立されている。フランス、オランダ、ドイツなどヨーロッパの中央銀行の多くは19世紀に設立された。これらの銀行は、当初は商業銀行として発足し、その後漸次、中央銀行に転化し、その形態を整えていった。これに対し、1882年(明治15)設立の日本銀行、1913年設立のアメリカ連邦準備銀行や、多くの開発途上国の中央銀行は、初めから中央銀行として設立された。こうして現在は世界どこの国にも中央銀行が設立されている。
 このようにヨーロッパ諸国の中央銀行はいずれも創立が古く、それぞれ固有の伝統を有しているが、1993年ヨーロッパ連合(EU)の成立に伴って、1998年EU加盟国中央銀行の中央銀行としてヨーロッパ中央銀行(ECB)が設立された。ECBは長い中央銀行史上、初めての実験である。
 日本銀行は1882年「日本銀行条例」に基づき設立されて以来の歴史をもつ。日本銀行は発足後、日本経済の近代化と変動とともに60年間歩んできたが、1942年(昭和17)旧条例は戦時一色の日本銀行法に全面的に改正された。第二次世界大戦後の1949年に戦時色の濃い日本銀行法は一部改正され、政策委員会の設置など民主化の条項が加えられた。しかし戦時立法を母体とする49年日本銀行法は、1950年代後半には大蔵省金融制度調査会において改正論議の対象になり活発に検討されたが、政府と日本銀行の関係について調査会報告としての結論に達しなかった。ところが、1980年代後半以降、金融の自由化・グローバリゼーションが急速に進展し、旧態依然の49年日本銀行法はこれに適切に対応することがむずかしくなり、同法改正の気運が高まった。
 1997年(平成9)6月、新しい日本銀行法(改正日本銀行法)が制定され、翌1998年4月新法の施行により新しい日本銀行は「独立性と透明性」を確保し、物価の安定と金融システムの安定を目ざして発足、新日本銀行の歩みが開始された。[石田定夫]

発券銀行

中央銀行の第一の性格は、銀行券の独占的発行である。中央銀行の設立前には個々の銀行が銀行券を発行していたが、中央銀行の設立とともにその発券機能は中央銀行に集中され、中央銀行と預金銀行の分化が進んだ。現在では各国とも銀行券は無制限強制通用力をもつ法貨である。金本位制時代には、中央銀行は銀行券発行高と金保有高との関係を一定に保つように義務づけられていた。管理通貨制の現在、こうした義務づけは消滅したが、銀行券の濫発に歯止めをかける仕組みが設けられた。銀行券発行制度または発券制度とは、中央銀行の銀行券発行限度を規定した法律的取決めのことをいう。これは、どの程度の金準備(正貨準備)を置くか、金準備以外の準備資産(保証準備)を引当てとして、どの程度伸縮的に銀行券の発行を認めるかによって、種々の形態に分かれる。金本位制を離れた後は、多くの国は最高発行額屈伸制限制度をとっていたが、ドイツのブンデスバンク法(1957年制定)および改正日本銀行法では銀行券の発行限度と発行保証の規定は廃止されている。[石田定夫]

銀行の銀行

中央銀行は、通常は企業や個人とは直接取引をせず、もっぱら市中金融機関と預金、貸出、債券売買、外国為替(かわせ)の売買などの取引を行っている。中央銀行が銀行から受け入れる預金は、銀行にとっては最終的な支払準備である。先の銀行券の発行は、銀行が中央銀行預金を引き出すことによって行われる。そして預金が不足するときには、中央銀行は貸出あるいは国債等の買いオペレーションによってそれを補填(ほてん)する。中央銀行は銀行に対する「最後の貸し手」として信用秩序の維持(金融システムの安定)のために、金融機関の一時的な流動性不足に対処して緊急貸出を行う。外国為替の売買には、中央銀行が自己の勘定で銀行と行っている場合(ドイツなど)と、中央銀行が政府の代理人としてその業務を行っている場合(日本など)とがある。これは公的外貨準備の保有が中央銀行か政府かの制度上の相違による。多くの国の中央銀行が外貨準備の主要部分を保有しているのは金本位制以来の伝統によるものである。[石田定夫]

政府の銀行

どこの国の中央銀行もその設立の経緯から政府の預金を優先的に受け入れ、また政府の一時的資金不足に対して貸出を行っている。また政府のために国債の発行・償還・利払いの事務を扱っている。なお、中央銀行による新規発行の国債の直接引受けは、多くの国では法律(日本では財政法第5条、日本銀行法第34条)によって禁止されている。なぜならば、中央銀行がいったん国債を引き受け政府へ資金供給を始めると、政府の財政節度は失われ、中央銀行の通貨増発に歯止めがかからなくなり、インフレ発生の懸念が強まるからである。[石田定夫]

金融政策の運営

日本銀行法において金融政策のことは「通貨及び金融の調節」として表示される。中央銀行の通貨および金融の調節手段、すなわち金融政策手段として金利政策(割引政策)、公開市場操作、支払準備率操作がある。その発展の経過をみると、商業手形の割引が中央銀行の伝統的な信用供与方式であったことから、その割引歩合の操作、すなわち割引政策が主要政策手段であった。その後、財政の比重が高まり国債残高が増大し金融市場が発達するにつれて、公開市場操作(オープン・マーケット・オペレーション)が割引政策にかわって重要な政策手段となった。ついで金融機関の流動性が増加するに伴って、支払準備率操作が用いられるようになった。金融システムが高度に発達した先進諸国(日本も含む)では中央銀行はこうした政策諸手段、とくに公開市場操作を機動的に活用し、取引先金融機関との間の日常の業務を通して金融を調整し、政策効果の波及・浸透を図っている。[石田定夫]

プルーデンス政策

日本銀行法において日本銀行の目的として「物価安定」と並んで「信用秩序の維持」があげられている(第1条)。信用秩序の維持は現代風にいえば「金融システムの安定」である。通貨が本来の機能を発揮できるのは、通貨の価値(物価)が安定していることと、通貨の流通、資金の貸借・決済が円滑に行われる社会全体の場(金融システム)が整えられていることが、ともに不可欠である。そこでは各種の金融機関、金融市場が発達し整然としたシステムが形成されており、その全体像が信用秩序あるいは金融システムである。こうした信用秩序の維持、同義語であるが金融システムの安定を図ることも、「銀行の銀行」「最後の貸し手」としての中央銀行の任務であり、物価安定を目的とする金融政策と区分して「プルーデンス政策」とよばれる。プルーデンスとは「金融危機に対して慎重に思慮深く行動する」という語訳からきている(呉文二ほか著『金融読本』の「第8章 信用秩序維持政策」)。
 金融危機にはさまざまなケースがあるが、金融機関の破綻(はたん)が金融システム全体の問題に波及するおそれがあるとみられるとき、中央銀行は「最後の貸し手」としてその救済にあたることになる。これは当該金融機関の個別的な救済問題を超えて金融システム全体の安定性確保にかかわる問題である。ただ中央銀行の行動は流動性の供給であり、資本の供給ではない。金融機関の損失補填には資本の供給が必要であるが、これは中央銀行の信用供与でなく公的資金(財政資金)の出動によるべきである。プルーデンス政策の実施には政府と中央銀行の協力が必要である。[石田定夫]

組織

中央銀行は公共的性格が強いことから、たいていの国において資本金について全額(イングランド銀行、フランス銀行など)あるいは半額(ベルギー国民銀行、日本銀行など)政府出資によっている。また政策など重要事項を決定する役員会やその構成は、国によって異なるが、正副総裁などのトップ役員の任命は政府によって行われている。日本銀行の場合、政策委員会が最高意思決定機関であり、総裁・副総裁2人・審議委員6人の計9人で構成される。いずれも、両議院の同意を経て内閣が任命する。任期は5年。執行役員は正副総裁のほか監事3人以内、理事6人以内が置かれる。理事は、政策委員会の推薦に基づき財務大臣が任命する。政策委員会のメンバーは身分保障が確保されている。[石田定夫]

政府・国民との関係

政府と中央銀行の間では、財政からの要求を金融政策がいかに受け止めるかという点について、政策上の対立が生ずることがある。こうした場合、政府と中央銀行の関係について中央銀行法では、金融政策の中立性を確保するため、従来から中央銀行の政策決定に政府からの独立性を与えている国(アメリカ、ドイツなど)と、1980~1990年代以降の金融のグローバリゼーション(国際的連係化)に伴って中央銀行に独立性を付与する国(イギリス、フランス、日本)とがある。日本銀行の場合、改正日本銀行法において金融政策の自主性(独立性と同義)は尊重されなければならない、とうたわれている。また日本銀行は金融政策の内容および過程を国民に明らかにするよう努めなければならないとある(第3条)。日本銀行は金融政策についての独立性を与えられた半面、自ら決定した金融政策についての説明責任を義務づけられることになった。また日本銀行法は、日本銀行の金融政策は政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、つねに政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない(第4条)とある。
 いずれにしても、中央銀行の最高の任務は、インフレから国民を守り通貨価値の安定を確保することにあるから、これを原点として通貨および金融の調節についての運営を誤ってはならない。[石田定夫]
『M・H・コック著、吉野俊彦監訳『中央銀行金融政策論』(1957・至誠堂) ▽R・S・セイヤーズ著、西川元彦監訳『イングランド銀行』(1979・東洋経済新報社) ▽B・H・ベクハルト著、矢尾次郎監訳『連邦準備制度』(1978・東洋経済新報社) ▽ドイツ・ブンデスバンク編、呉文二・由良玄太郎監訳『ドイツの通貨と経済』(1984・東洋経済新報社) ▽西川元彦著『中央銀行』(1984・東洋経済新報社) ▽田尻嗣夫『中央銀行』(1997・日本経済新聞社) ▽三木谷良一・石垣健一編著『中央銀行の独立性』(1998・東洋経済新報社) ▽鐘ヶ江毅著『中京大学経済学研究叢書7 新しい日本銀行――改正日本銀行法の研究』(1999・勁草書房) ▽日本銀行金融研究所編『新しい日本銀行――その機能と業務』(2000・有斐閣) ▽呉文二・島村高嘉・中島真志著『読本シリーズ 金融読本』第26版(2007・東洋経済新報社)』

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世界大百科事典内の中央銀行の言及

【発券銀行】より

…銀行券を発行する銀行。銀行券はかつては同一の国内で複数の銀行により発行されたこともあるが,金融制度の発達に伴って中央銀行が設立されると,しだいに中央銀行による発行が主体となり,現在では日本の日本銀行をはじめ中央銀行が独占的に発行しているのが普通である。したがって,発券銀行という言葉は中央銀行の銀行券発行という機能に着目した呼称ということができる。…

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