ツニカマイシン

化学辞典 第2版 「ツニカマイシン」の解説

ツニカマイシン
ツニカマイシン
tunicamycin

放線菌の一種Streptomyces lysosuperifficusが生産する抗生物質N-アセチルグルコサミンを含む生体高分子合成を阻害する.抗菌作用は,細胞壁ペプチドグリカンやテイコイン酸の合成阻害による.動物細胞でのタンパク質への糖鎖付加も阻害するが,これはN-グリコシレーションの中間体であるドリコールリン酸への糖鎖転移が阻害されるためである.[CAS 11089-65-9][別用語参照]糖転移酵素

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のツニカマイシンの言及

【抗生物質】より

…有糸分裂装置に作用するビンカアルカロイドやアンサマイトシンもある。抗ウイルス剤として得られたツニカマイシン(田村学造ら,1971)は,細胞膜などの糖タンパク質合成を阻害する作用をもっている。
【抗生物質の副作用】
 おもな副作用には次のようなものがある。…

※「ツニカマイシン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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