ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ティアマット」の意味・わかりやすい解説 ティアマットTiamat バビロニア=アッシリア神話の原初の海の女性人格神。大洋の人格神アプス (甘い水) とティアマット (辛い水) が溶け合ったとき,ムンムと,ラム,ラハムというへびの夫婦が生れ,そのへび夫婦からアンシャルとキシャルが,さらに彼らからアヌ,マルドゥク,エア,そのほかの神が生れた。ティアマットは世界を生んだ女性的要素と考えられる。神々がふえて騒がしくなったので,アプスとティアマットは子孫を根絶しようとするが,エアに気づかれたうえアプスとムンムが翻心し,怒ったティアマットはへびや竜,巨人,つむじ風などをつくった。彼女を討つためエアとアヌが派遣されたが失敗し,ついにマルドゥクによって彼女は殺された。その身体は両断され,半身で天空の穹窿が,他の半身で大地がつくられた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by