普及版 字通 の解説
14画
[字訓] ひくい・くぼち・おちいる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は執(しつ)。執に蟄(ちつ)・(ちゆう)の声がある。〔説文〕十三下に「下(ひく)きなり」とあって、低隰(ていしつ)の地をいう。〔左伝、成六年〕「民愁ふるときは、則ち隘(てんあい)なり」とは、土室にあるような状態で困苦することをいう。
[訓義]
1. ひくい、土地がひくい、くぼち。
2. ほる、おちいる、とじこもる。
3. おぼれる、なやむ、おそれる。
4. いま、金を立て替える意に用いる。
[古辞書の訓]
〔立〕 コモル・シヒケタリ・クロム・ワ(ウ)ルヲス・クダス 〔字鏡集〕 カスカナリ・ウルフ
[語系]
tym、蟄dipは声近く、diapもまた声が近い。蟄(ちつ)は虫が蔵すること、(ちよう)は蟄居の状をいう。湛tm、沈dimは水中に蔵することをいい、声義に通ずるところがある。
[熟語]
隘▶・角▶・陥▶・▶・附▶・没▶・沃▶
[下接語]
下・昏・湿・愁・・黷
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報