改訂新版 世界大百科事典 の解説
トイ・マンチェスター・テリア[種]
toy Manchester terrier
原産地がイギリスの愛玩犬。マンチェスター・テリアを小型化し,愛玩犬化したイヌである。スタンダード型と呼ばれるマンチェスター・テリアはブラック・アンド・タン・イングリッシュ・テリアblack and tan English terrierを基礎に作出されたイヌで,工業地帯マンチェスターの庶民のネズミ捕殺やウサギ追い競技の娯楽に使われた。ブラック・アンド・タン・イングリッシュ・テリアは古くからネズミ捕殺の名手として知られ,改良されて原産地名マンチェスターが冠せられたのは19世紀末で,超小型のトイ・サイズのイヌは20世紀に至って作出された最も新しい犬種の一つである。被毛は短く滑らかで,毛色はブラックとタン(茶褐色)で光沢に富む。体重は約1.8~5.0kgの超小型種。スタンダード型は体重約5.5~9.5kgの小型種。
執筆者:一木 彦三
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報