日本大百科全書(ニッポニカ) 「トゥスクルム」の意味・わかりやすい解説 トゥスクルムとぅすくるむTusculum 中央イタリア、ラティウム地方にあった古代都市。ラテン同盟の有力都市国家として紀元前496年レギルス湖畔の戦いでローマと対戦したが、その後これと友好的となり、前384年以降はその市民権を与えられてムニキピウム(自治都市)となった。共和政ローマの名門フルウィウス家の出身地でもある。前3世紀以降ローマの別荘地となり、とくにキケロの別荘があったことで有名。10~12世紀トゥスクルム伯家がこの地方一帯を支配し、一時教皇座をも占めたが、1191年ローマに敗れ、破壊された。[平田隆一] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例