ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ムニキピウム」の意味・わかりやすい解説
ムニキピウム
municipium
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古代ローマ時代にローマとなんらかの関係を結んだ共同体(都市国家・都市)をいう。共和政初期にはローマとの通婚権と通商権をもつ対等の共同体をさしたが、やがてローマに征服された都市国家がのちにローマ市民権を与えられて「ローマ市民の自治市」municipium civium Romanorumとなった。紀元前1世紀初めのイタリア同盟市戦争後、ラテン人共同体とイタリア同盟市はほとんど「ローマ市民のムニキピウム」となった。帝政期には、属州の諸共同体にローマ市民権を付与するにあたって、第一段階としては「ラテン権をもったムニキピウム」municipium Latini iurisに格上げし、第二段階で「ローマ市民のムニキピウム」とされた。ムニキピウムは中心の都市のほか、周囲の農村部を含んだ。
[弓削 達]
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