古代都市(読み)こだいとし(その他表記)ancient city

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「古代都市」の意味・わかりやすい解説

古代都市
こだいとし
ancient city

古代に発達した都市。古代オリエントには,すでに城郭都市とその周辺の田園とから形成された古代都市が成立していた。さらにギリシアローマの各時代にはアテネ,ローマのようなヨーロッパ古代での典型的な都市が生れた。中国では早くから大規模な首都の建設が行われ,長安 (現西安) ,洛陽は著名である。日本で計画的な都市が造営されたのは,孝徳天皇難波 (なにわ) 京が最初 (645) 。のちに唐の都城制を取入れ,長安を範として建設された平城京 (奈良) は条坊制を実施した大規模な首都として造営され,古代都市の一典型となった。

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世界大百科事典(旧版)内の古代都市の言及

【家族】より

…しかしその後の人類学者の研究の結果,彼の学説には否定的見解が多く出されている。 家族についての先駆的研究としては,これ以前に代表的なものとしてバッハオーフェン《母権論》,H.J.S.メーン《古代法》(ともに1861),フュステル・ド・クーランジュ《古代都市》(1864)が挙げられよう。《母権論》は,原初的雑交Hetärismus期に次いで母権制あるいは女人政治制Gynaikokratieを想定し,父権制に先行するものとした。…

【フュステル・ド・クーランジュ】より

…創立まもないアテネのフランス学院に留学した。若き日の著作《古代都市La cité antique》(1864)は,宗教の観点から社会構造を説明する大胆な仮説により大きな反響を呼んだ。その後,古代から中世への移行期の研究へと向かい,大著《旧フランス政治制度史Histoire des institutions politiques de l’ancienne France》6巻(1875‐92)を著した。…

※「古代都市」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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