日本大百科全書(ニッポニカ) 「トカゲエソ」の意味・わかりやすい解説
トカゲエソ
とかげえそ / 蜥蜴狗母魚
lizardfish
[学] Saurida elongata
硬骨魚綱ハダカイワシ目エソ科に属する海水魚。頭部は上下に扁平(へんぺい)で、胴部は円筒形である。背びれが体の中央よりやや前方寄りに位置し、その直下より前方に腹びれがある。尾部背面に脂びれがある。胸びれは小さく腹びれの基部に達しない。背びれは11~12軟条、臀(しり)びれも11~12軟条である。尾びれは二叉(にさ)する。鱗(うろこ)は小さく、側線鱗(りん)数は62~66枚。目は頭の前方に位置している。標準体長は50センチメートルほどになり、南日本から東シナ海にかけての浅海に生息し、食用となる。近似種にワニエソ、マエソ、マダラエソなどがあり、いずれも南日本からインド洋にかけての暖海に生息する。
[上野輝彌]