マエソ(読み)まえそ(英語表記)lizardfish

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マエソ」の意味・わかりやすい解説

マエソ
まえそ / 真狗母魚
lizardfish
[学] Saurida undosquamis

硬骨魚綱ハダカイワシ目エソ科に属する海水魚南日本からインド洋にかけて浅い海の砂泥底に生息する。食用とされる。尾びれの上縁に黒色点が並んでいるのが特徴。体長50センチメートルほどになる。

[上野輝彌]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マエソ」の意味・わかりやすい解説

マエソ
Saurida macrolepis

ヒメ目エソ科の海水魚。全長 35cm内外。体はほぼ円筒状で細長く,頭部はやや縦扁する。口は大きく切れ込み,眼の後縁より後方に達する。歯は鋭く,数列あり,内側に倒れる。鱗は円鱗で落ちやすい。背鰭は体の中央よりやや前方にあり,それと尾鰭との中間脂鰭がある。体の背・側面黄褐色,腹面は白色浅海の砂泥底にすみ,小魚,甲殻類などを主食とする。本州中部以南,インド・西太平洋に分布する。食用とされる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

栄養・生化学辞典 「マエソ」の解説

マエソ

 [Saurida undosquamis].クロエソともいう.ヒメ目エソ科の海産魚.全長50cmほどになる.食用にする.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のマエソの言及

【エソ(狗母魚)】より

…英名のlizardfish(トカゲウオ)もこれに由来する。全世界の海に4属約34種が知られているが,そのうち日本近海からは,マエソ属Sauridaのマエソ,ワニエソ,トカゲエソ,マダラエソ,オキエソ属Trachinocephalusのオキエソ,アカエソ属Synodusのアカエソ,スナエソ,ホシノエソ,ハナトゴエソ,チョウチョウエソの3属18種が知られている。各種にはそれぞれ地方名が非常に多く,混同しやすい。…

【前掛け】より

…また但馬(兵庫県北部)や出雲(島根県東部)では,ヒロレ(ミヤマカンスゲ)の新芽を川にさらして編んだものをマイブリとかマエスブロという。肥前(佐賀県)西松浦郡では腰蓑をマエハギといい,瀬戸内海の漁師が網をひく際につけるわら,カヤ,シュロの毛で作った腰蓑はマエアテとかマエソと呼ばれている。このように,腰蓑と前掛けは機能的にきわめて類似しているが,ただ腰蓑が植物繊維で作られるのに対し,前掛けは普通は布製である点が異なっている。…

※「マエソ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android